TAKASHI MIYATA
ミヤタタカシ
描く人、芸術家、絵本作家
Artist, Picture book writer
Live in Hiroshima Japan
作品制作のテーマの一つは、記憶や懐かしさです。地域に根ざす記憶から、個人的に持ち合わせている記憶、それよりももっと深く遠い記憶などを制作の根底に置いています。懐かしいと感じるその感覚がどこから来ているのか、過去なのか未来なのか、自分自身の中なのか、はたまたその他の場所なのか、範囲や時間軸を変えながら、描くことを通してそれらを探求しています。
EXHITIBION
2021 11 |
福岡県六本松の書店「本と羊」にて作品展 |
2021 10 |
東京都目黒区にある絵本専門店「ニジノ絵本屋」にて、作品展 |
2021 8 |
絵本のてざわり展 Vol.2 at SHAMROCK Takashi Miyata, Toyohiko Kokumai, Masha Titova |
2021 7 |
絵本のてざわり展 Vol.1 at gallery G Takashi Miyata, Toyohiko Kokumai, Masha Titova |
2021 7 |
宮島の「いつくしまうしろあるき」にて作品展 |
2021 4 |
潮祭shio-sai 2021にて作品展 |
2021 1 |
Artist-in-residence in Mitarai solo exhibition at Kure municipal museum of art |
2020 7 |
ホリデイ書店にて「絵本のあしあと」展 |
2020 4-12 |
Artist-in-residence in Mitarai Hiroshima |
2020 3 |
「街」をテーマにした作品展示 UID 一級建築士事務所 「森xhako」にて個展 |
2020 2 |
BOLOGNA ILLUSTRATORS EXHIBITION 2019 at Seoul Arts Center Hangaram Art Museum |
2019 12 |
いいオフィス広島×Tamentai gallery 群馬県の太田市美術館にてイタリア・ボローニャ国際絵本原画展に参加 |
2019 11 |
招待作家として本と羊としまうま展 at Readin' Writin ' BOOKSTORE に参加 石川県七尾美術館2019イタリア・ボローニャ国際絵本原画展に参加 |
2019 9 |
兵庫県西宮市ギャラリーこもれびにて個展「迷子のうさぎと小さなおおかみ」 西宮ギャラリーさんぽ、ボローニャ国際絵本原画展関連イベント |
2019 6 | 板橋区立美術館ボローニャ国際絵本原画展に参加 |
2019 5 | 直島本村ギャラリーにて販売作品展「暮らすように愉しむ」に参加 |
2019 4 | TAMENTAI GALLERY にて作品の取り扱いを開始 |
2019 4 | The Bologna Children’s Book Fair 2019 |
2018 12 | 広島県廿日市コミュニティbookcafeホリデイ書店にて「どこまでもとんでいける」展 開催 |
2018 10 | 広島市中区袋町カフェマルティッドにて 「絵本と絵」展 三冊の絵本と原画の展示 |
懐かしさの正体を求めて
私がとある店で、初めて土器というものを目にした時のことです。私は何故かその土器に懐かしさを感じ、強烈に惹かれ手に取りました。それは郷愁を誘うよう懐かしさではなく、どう表現していいのか難しいですが、昔から知っているような感覚に近いものでした。
その店は骨董品屋のように古い物を扱っている店ではなく、同時代的な物を扱う日用品店でした。私がそのとき手にした土器も現代の作家が作ったものでした。私がこれまで出会った土器と言えば、確か小中学校時代に教科書で縄文時代のものを見たくらいだだと思います。それか、目的意識も無く惰性に任せて行った修学旅行か遠足で、名も知らない資料館か博物館で、なんの気なにし目にしたくらいでしょう。
日用品店で目にした土器は、いわゆる縄文土器のように複雑な装飾性のあるものではありませんでした。日常的に食卓にのぼるような、パン皿や、スープ皿のような簡素で飾り気の無い造形です。ですから、過去に私が教科書で見たものとは明らかに違うものでした。それにも関わらず、不思議とそこに懐かしさを感じ強烈に惹かれていたのです。
しばらくのあいだ店主と会話をしていると、一つの興味深い話を教えてくれました。それは、その日用品店にインド人客が来店したときのことです。そのインド人は店内に展示してある土器を見つけて、故郷を思い出すから部屋に飾っておきたいと言いその土器を購入したそうです。私はこの土器には人が感じ取れる何かを内包しているのではと思いました。それはもしかしたら表面的なもので、焦げた炭や、赤茶の色であったり、手にした時のざらっとした触感かもしれません。はたまたもっと別のところからやってきているかもしれません。そこで味わった懐かしさの正体が何かは私にはわかりませんが、人種を超えて懐かしさを感じる土器に対し私は感銘を受けました。そんな土器に感じた懐かしさを、描くことで探求していきたいと思います。
ミヤタタカシ
Artist : Takashi Miyata