
朝です、おはようございます。イラストレーターのミヤタタカシです。今回、私が紹介する作り手は、広島を拠点に活動する気まぐれユニット「いごいご」です。プロレス好き、着物好き、古道具好きな多趣味な「銭湯娘」と、トイカメラ、二眼レフカメラ、ロシアカメラと一風変わったカメラ好きの「絵の先生」による気まぐれ不定期活動の二人組です。
※いごいごとは広島弁で、子供がゴゾゴゾするという意味。子供が遊ぶように楽しみにながら作るのが「いごいご」です。
いごいごが大切にしていることは?
「やりたくなったらやかもしれない!」「作りたくなったら作るかもしれない!」「やりたくないからやらないのかもしれない!」「気分がのったらやるかもしれない!」「楽しいことしかやりたくないのかもしれない!」と、とにかく楽しむことを第一モットーに活動しています。主に、広島のご当地看板である、日静企画の「まもりっこ」のグッズを制作販売しています。ここでは、いごいごが制作した冊子やグッズなど紹介します。「いごいご」が作り出す、昭和の薫り漂う野暮ったくもどこか愛らしく哀愁を誘う作品をどうぞお楽しみください。
こちらの写真の中央にポツンと佇むのが、いごいごがグッズ展開している日静企画の広告看板、まもりっこです!

それでは、いごいごが作った3枚の冊子を紹介します。内容は、広島の広告看板会社である日静企画のまもりっこについて、実際に取材して書いたものです。
まもりっこ第一弾「かわいいあのこ観察」
まずは、まもりっこがどういう特徴の物なのかを、街に出て観察しています。夏休みの自由研究みたいな冊子に仕上がっています。

アスファルトが、ジリジリと暑くなる季節。外を歩くだけで、とけてしまいそう。やんなっちゃうわ。シミやそばかすもできちゃうし。そんな中でも、かたときもはなれず、幼気なえがおでわたしたちを見守ってくれるおんなのこがいる。黒目ガチなまなこ。短く切りそろえられたかみ。写真映えする、その配色センス!なんという可愛さ!わたしは魅了された。造形、配色、全てにだ。そんなあのこが大好きで、今回冊子の特集に選びました。とても肉厚な内容なので、何号かに渡って、ぜいたくにもったいぶって、特集いたします!
いごいご
まもりっこ の実物はどこで見ることができるの?
まもりっこ の実物はどこで見ることができるのでしょうか?まもりっこ は広島の街中の横断歩道で見ることができます。

上の写真は、広島駅南口のエディオン蔦屋家電の前にある横断歩道で見ることができるまもりっこです。広島に観光に来た際に一番見に行きやすい場所にあります。

上の写真は、広島県立美術館前にある横断歩道に置かれた実際の姿です。よく観察してみると、色や形が若干違います。
まもりっこ第二弾「わくわく会社見学のしおり」
まもりっこ冊子第二弾は、まもりっこを販売する広告看板会社である日静企画に取材に言った内容をまとめたものです。
このコの名前は まもりっこ
あのこの名前はまもりっこ!生まれはなんと、静岡県。社長の知人の紹介で、約40年前に、遠路はるばる広島の地へやって来ました。元は静岡で売り出されていましたが、思うように結果が出ず、当時営業マンであった文山青年の元へ、広島で売り込んで欲しいと話が舞い込んできました。これが2人の出会いでした。
いごいご
まもりっこ の取扱スタイルは?意外にも・・・
1年ごとの契約更新で、レンタルです。販売は行なっていません。理由は、定期的に見回り、メンテナンスを行う為、何かあれば取り替えるというのが、日静企画さんのこだわりです!このお陰で、当時の契約更新率は8割以上であったそう!
いごいご
まもりっこ はどうやって作られているの?
昔は、原寸大のシルクスクリーンで1版づつ刷っていました。修理は手直しで行なっていたため、当時の物は、一体一体微妙に顔のバランスが異なっていました。今は外注し、プリントシールを貼り付けています。黄色い台座も、独自の型が存在する特注品。
いごいご
まもりっこ の横断旗、実は・・・
まもりっこに横断旗が刺してある光景を見かけた事のある方は多いのではないでしょうか。実はアレ、もともとは日静企画さんが置いた旗ではないのです!広島市が予算を出して配っていた旗を、市や交通安全協会の方が、入れてくれたことが発端なのです!しかし旗は良く無くなってします・・・。まもりっこの管理は出来ても、旗一本一本の管理は難しいという事で、旗なしでレンタルを行なっています。そういえば最近は旗を見かけませんね。
いごいご
まもりっこ第三弾「作ってみよう」
まもりっこの冊子第三弾は、実際にいごいごが制作したまもりっこグッズを紹介する内容のものです。
こちらが実際に販売しているグッズです。

まもりっこ ものさし / まもりっこ メモもたせ / まもりっこ ぽち袋 などなど、ポチ袋に書かれた文字など、遊び心があっていいですね。
いごいご の まもりっこ グッズは、いったいどこで売っているの?
現在いごいごの まもりっこ グッズを販売している店舗は広島の二店舗のみ。気になる方はぜひ足を運んでみてください。どちらも素敵なお店です。
白鳥座雑貨店
広島県広島市中区本川町の路地裏にある古ビルでひっそり営んでいる古道具と雑貨のお店です。土日のみオープン。営業時間や入荷情報などはtwitterよりご覧ください。
twitter / @hakuchouza
他にもこんな いごいごグッズが!

いごいごの銭湯娘の家、いなり湯の手ぬぐい。キャラクターはいごいごオリジナルのいなりくんです。いなり湯にて販売中。
〒734-0011 広島県広島市南区宇品海岸2-5-2
営業時間 | 11:00~23:00
定休日 | 毎月第3木曜日 [駐車場] 11台
いなり湯のホームページはこちら

蜃気楼のように消えてしまった、いごいごの最初の冊子は水引の特集でした。表紙にはラーメンの麺を使用した水引を、春巻きの皮に巻いたものです。
以上、気まぐれユニット「いごいご」の紹介でした。探してみれば面白い活動をしている人が見つかるかもしれませんね。
この記事の書き手

ミヤタタカシ / Takashi Miyata
イラストレーター、絵本作家
広島県広島市中区在住
twitter / @takashi_miyata1
instagram / @takashi_miyata1
2005年に広島市立大学芸術学部を卒業後、映像制作のディレクター、企業ロゴやWebデザイン、絵本の装丁などを手がけ、2016年に10年間勤めたデザインの会社を退社。現在はイラストレーター、絵本作家として活動しています。作品は主に視覚表現である絵と文章表現である物語を組み合わせ、記憶や懐かしさを題材に制作しています。